今回はfacebookで紹介された由々しき問題を「乱動通信」にshareし取り上げてみる
ことにした。
紹介したのは、美術・舞踏の評論家、竹重 伸一氏である。
まさか、と思ったことが今年イトー・ターリの個展で再会したばかりの演劇評論家・鴻英
良氏と2年前日本映画学校から日本初の映画単科大学へと昇格した日本映画大学との
間で起こっているではないか。学長の佐藤忠男氏はかつてZAIMに訪ねて来た際、私が
案内したことがあり、80年代はNHK-ETVで放送されていた「アジア映画劇場」の解説者
として韓国の軍事政権時代を背景とした骨太な作品などを紹介していたのでよく存じ上
げていたのである。更に前身の今村昌平が設立した横浜放送映画専門学院を卒業し
た在日の映画監督・金秀吉(キム・スギル 城戸賞最年少受賞者)や脚本家・石堂淑朗
が学校長の日本映画学校時代には、李相日(イ・サンイル 『フラガール』の監督)など
の在日、韓国からの留学生・金恩洙(キム・ウンス 俳優。『パッチギ』『外事警察』など
に出演)などと交流していたので馴染みの学校なのである。
美術や文学もそうなのだが、映画は我々が生きる「今」と真摯に向き合うことで時代を越
えた力を持ちうる。従って技術を学ぶ以前に社会の隅々に生きる人間やそれぞれが抱
えた歴史をも抽出する能力を身につけるべきだ、と私は考えている。
そういう意味で「今平学校」と呼ばれた専門学校時代から有能な映画人を輩出してきた
この学校には今村昌平の理念が生きていた筈だが、「大学」という大きな学校に昇格し
た途端これだ。
それまで理事長を兼ねていたトップの佐藤忠男氏が学長に専念することになって単なる
象徴になってしまったのかなあ。
美術などはいつのまにか国家や企業に支配され、社会に切り込んでいく作品は排除
される傾向が強まり(世界とは遊離)、骨太どころか刺身にしても喰えないイカやタコば
かりが蔓延っているが、日本映画もそうなっちまうのか。
ほんのちょっと前まで美術も映画もアジアは日本から学んでいたが、いまや大逆転。
映画好きとしては実に残念だが、少しは時代の雰囲気に抗う作家が出てきてほしいなあ。
(見たことはないが)理事の椅子にふんぞり返っている天願 大介。
天国の父、今村昌平が泣いてるぞ!
在日の兄弟を描いた今村昌平監督
「にあんちゃん」 (1959)
http://www.youtube.com/watch?v=1Uv2RqNp-uk
http://www.youtube.com/watch?v=1Uv2RqNp-uk
石堂淑朗がユーモラスな教誨師役(デカイ男)で出演した「絞死刑」(大島渚監督)。
ちなみに李珍宇を演じたユン・ユンド氏は「日韓行為芸術祭」(1990年)のスポンサー
の一人。横浜在住である。
今思い出したが、1996年、BOX東中野(現在のポレポレ座)で公開された朝鮮人従軍
慰安婦の施設に密着したドキュメンタリー映画『ナヌムの家』が右翼の攻撃を受けた際、
消化器の放出液を浴びた従業員・門間貴志(現在明治学院大准教授)から賛同者集め
を依頼され、抗議集会では当時の映画監督協会会長の深作欣二氏や懇意にしていた
劇作家・岸田理生さんも真剣な表情で駆けつけていたのである。
二人共すでに故人。
私までもがニライカナイへ旅立とうとしているのだが、少しは安寧な日々を
過ごさせてくれい!
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